株式会社call 代表 鷹箸 廉様

東京都目黒区で額装店newtonの2代目で、アートのキュレーションを行うノイエキュレーション&クリエーション(noie.cc)を運営する株式会社call代表、鷹箸廉氏。独自の感性を生かし、アートの世界で幅広く活躍し、注目を集める存在です。伊澤は、業務が拡大する一方で、管理がうまくいっていなかった財務状況を、1年という短期間で改善することに成功しました。法人化間もない鷹箸氏に、伊澤との関わりがもたらしたものについて伺いました。

本業の額縁制作と並行して、最近では、高級家具ブランドの各店舗でも展覧会を定期的にやらせていただいたり、日本絵本賞大賞を獲得した絵本作家のマネージメント業を行うようになりました。キュレーションを始めた当初には予想もしていなかったようなこれらの仕事に関わるようになると、それが額装の仕事にもフィードバックして、たくさんの注文をいただけるようにもなりました。

都立大にあるnewtonのお店の前で

ところが、です。そのように忙しく仕事をしているにもかかわらず、お金がちっとも手元に残らない。大きなお金が入ってくるのに、すぐに大きな額の支払いがあり、お金はただ私たちの頭の上を素通りしていくだけという感じで、私も、経理を担当する妻もどんどん精神的に疲弊し、どうしていいかわからない状態に陥ってしまいました。

ちょうどそのころ知人に伊澤さんを紹介してもらいました。伊澤さんとお会いして、僕も妻も、当時の「お金のことがわからなさすぎる」状況をすべてさらけ出しました。それを聞いたうえで伊澤さんが、「ここからでもやりようがありますよ」と言ってくださり、すごく救われた気持ちになったのを覚えています。

取材をした2019年はちょうどnewtonがオープンして50周年になります。

伊澤さんに会うたびに言われたのは、まず、ひとつひとつの仕事ごとに、お金がいつ・いくら入り、それに対する支払いはいつ・いくらになるのかをしっかり意識するように、ということでした。それまでうちの経理は本当に典型的な「どんぶり勘定」で、収支を「イメージ」でしかとらえていなかったんですね。伊澤さんに関わっていただいてからは、私も妻も、仕事が入ると最初にお金の流れを意識するようになりました。言葉にするとただそれだけのことなのですが、それにより経営状況が本当にがらっと変わったんです。意識を変えるだけで、自分たちでも驚くほどの変化がありました。

月次報告を受ける鷹箸夫妻。奥様は経理を担当しています。

融資の面でも伊澤さんに助けられました。キュレーションの場として、額装屋の店先を小さなギャラリーに改装したいという希望を伊澤さんに伝えたところ、すぐに銀行への融資の申し込みを進めていただきました。これはあとから知ったことですが、今は、金融庁が銀行に対して、将来のビジョンをきちんと持った中小企業に対して積極的に融資を行うことを奨励しているそうです。伊澤さんは、その枠を使って融資を実現してもらえるよう、事前に私の仕事の将来性などを銀行側に丁寧に説明してくださり、そのお陰でまだ実績があまりない段階にもかかわらずスムーズに契約することができました。あの時期に店先をギャラリーとして整えられたことも、私たちにとって非常に意味あることだったと感謝しています。

昔から変わらない額縁の工房で、作業をする鷹箸さん

伊澤さんと出会って私の中で何よりも変わったことは、私が自分自身の仕事に対して以前よりずっと自信を持てるようになったということです。伊澤さんが私の仕事の将来性やビジョンを認めてくださったことで、仕事に対する考え方は間違っていないのだと、不安を払拭することができました。それは私にとってとても大きなことでした。

newtonとnoie.ccの2つのブランドを傘下に置いた法人「call」の設立も伊澤とともに進めました。

父がニュートンを創立してちょうど50年になります。その記念すべき年に、私の起こしたノイエと、ニュートンを束ねる法人、株式会社callを設立できたことを、とても感慨深く思っています。

日本ではまだまだアートで食べていくのは難しい面がありますが、父から継いだこの額縁屋を軸にしながらキュレーションの仕事を展開していけば、ひょっとしたら自分たちだけでなく、関わる作家たちが皆、きちんとお金を得る場として、アートを成立させられるかもしれないと思えるようになりました。

少し前まではできるはずがないと思っていた夢みたいな話が、伊澤さんと組むことによって、私の頭の中に現実的なイメージとして描けるようになったのです。

この先callの事業を大きく展開させていくことができれば、アートに携わるいろいろな人たちに、ひとつの成功例として自信を与えることができると思います。伊澤さんに関わっていただいてまだ1年。これから本格的に「黒字経営力コンサルティング」を受けるようになったら、いったいどんな大きなことを実現できるようになるのか、楽しみでなりません。これからも伊澤さんとずっと一緒に、夢の実現を追い求めていければと思っています。

伊澤会計事務所 代表税理士 伊澤彰浩(イザワ アキヒロ)

伊澤彰浩から見た
経営者 鷹箸 廉氏

もともとの力に、モチベーションの高さを掛け合わせたものがパフォーマンスの質となります。鷹箸さんの場合、非常によい仕事をする力をお持ちでしたが、お金のベースがしっかりしていなかったため、ある時期不安が増幅してモチベーションが下がってしまっていました。そこで、ご一緒に財務面でのベースをきっちり整える作業をしたところ、将来のビジョン、展望をあらためてしっかり描くことができ、気持ちの面も充実してパフォーマンスの質が上がり、仕事の依頼も増えるようになりました。今後は、鷹箸さんの考え方を会社のミッションとしてきっちりと構築し、社内で共有することで、さらに大きな発展を成し遂げることが可能だと思います。

Interview実際に担当させていただいているお客様の声を
インタビュー形式でご紹介します。

  • Yocouchi&co.株式会社
    代表取締役 横内 尚樹様

    業種
    美容室の経営
    拠点
    茨城県つくば市
    人数
    およそ40名
    (2021年4月現在)
  • 株式会社セノバ
    代表取締役 関根 智幸様

    業種
    福祉用具の貸与及び販売、
    デイケアサービスの運営ほか
    拠点
    千葉県市川市・千葉市・
    神奈川県・
    東京都・群馬県
    人数
    およそ50名
    (2021年4月現在)
  • 株式会社トランク
    代表取締役 笹目 亮太郎様

    業種
    デザイン事務所の経営
    拠点
    茨城県笠間市
    人数
    およそ10名
    (2021年4月現在)
  • 株式会社call
    代表取締役 鷹箸 廉様

    業種
    額装店の経営、
    展覧会のキュレーション
    拠点
    東京都
    人数
    およそ5名
    (2021年4月現在)